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2024.03.25
農林水産業連携モデル

耕種農業に加えて林業・水産業とも連携し、バイオマス系資源循環・エネルギー回収高度化を図るケース。

図1 農林水産業連携モデルイメージ図

図1 農林水産業連携モデルイメージ図
※赤枠は本モデルにおける主な取組

未利用材などの木質系バイオマスとごみの複合発電により、エネルギー回収を行うことで、ごみ焼却施設単独では大規模化が図れない地域でも、高い送電効率で発電する。(取組②)

熱を必要とする地域産業がある地域では、ごみ発電施設を近傍に立地させることにより、排熱を活用することで化石燃料の代替とし、地域の脱炭素化のためのエネルギーセンターとなっている。(取組①)

また、生ごみなどの水分率の高いバイオマスをメタン発酵し、エネルギー回収を行いつつ、発酵後の消化液を水田・畑地等に液肥として供給する。し尿・浄化槽汚泥と併せて処理することで、し尿処理施設が不要となり、効率化が図られるとともに一定の規模を確保することが可能となる。

将来(2050年)の温室効果ガス大幅削減の社会像に関する想定

  • 地域の森林資源を活用して新たな木質素材が製造され、地域内外で活用されていることで、素材の脱炭素化が図られ、林業の発展にも寄与している。
  • 地域金融機関によるESG要素を考慮した事業への支援(ESG地域金融)が行われ、グリーンボンドの発行などを通じ、資源循環・脱炭素化のための資金が地域内外から調達され、地域に投資されている。
  • 地域エネルギー会社が、分散型エネルギーの地域主導型の導入と活用の推進役となっている。

主な取組と期待される効果

農林水産業連携モデルは、二つの主な取組を中心とした将来像となっている。各取組のアプローチ・着眼点、及び期待される効果を表1に示す。

表1 地域産業・地域資源と廃棄物処理の連携に関する主な取組と期待される効果

表1 地域産業・地域資源と廃棄物処理の連携に関する主な取組と期待される効果

※ 液肥の農業利用、メタン発酵による一体的処理は、農業連携モデルを参照
1 参考:消化液の肥料利用を伴うメタン化事業実施手引報告書(平成28年3月、一般社団法人地域環境資源センター)

主要施設

メタン発酵施設
ごみ・木質複合発電施設

技術要素解説

メタン発酵消化液の液肥利用

取組例

岡山県真庭市

参考:構成する要素の図解

農林水産業連携モデルを構成する要素を「インプット、処理、アウトプット」で整理すると図2のようになる。なお、本フロー図では、図1のイメージ図では表現しきれない農林水産業連携モデルに関連する要素についても記載している。

図2 構成する要素(農林水産業連携モデル)

図2 構成する要素(農林水産業連携モデル)