平成30年6月に閣議決定された「廃棄物処理施設整備計画」では、3R・適正処理推進の方向性を堅持しつつ、気候変動対策・災害対策について強化を図り、新たに“地域に新たな価値を創出”する観点が追加されました。
一般廃棄物処理が地域にもたらす価値としては、まず一般廃棄物を適正に収集・処理することに生活環境の保全、公衆衛生の向上が挙げられます。また、分別排出にあたって廃棄物減量等推進員の活動や高齢者のごみ出し支援等によるコミュニティのつながり促進にも寄与する面があると考えられます。
分別排出物そのものや、中間処理後の回収物には、資源やエネルギーとして有用なものが多く含まれており、これらを有効に活用することで地域に貢献していくことも重要な観点であり、地域に応じた創意工夫が求められる点といえます。
本項(2-2)では、処理後有用物の回収と、これらの資源・エネルギーの有効利用による地域貢献等に焦点を当てて、今後の地域低炭素化を含めた価値創出のあり方を整理します。