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2022.02.04
ごみ処理施設が地域交流を生み、防災拠点となった。バリクリーンの斬新な「今治モデル」

「バリクリーン」という愛称で親しまれる今治市クリーンセンターには、市民がスポーツや会合を楽しめる大研修室や多目的室などがあり、年間の利用者はのべ約2万人にのぼるという。ごみ処理施設がなぜ、ここまで市民に愛されているのか。

バリクリーンを成功に導いたのは、3つの柱からなる「今治モデル」という施設コンセプトだ。ジャパン・レジリエンス・アワード2019のグランプリに輝いたバリクリーンの軌跡と展望を、今治市役所 市民環境部クリーンセンター管理事務所長の加藤良浩氏、同所長補佐の村上浩一氏に伺った。

まず、バリクリーンの施設の概要を教えてください。

加藤氏 今治市クリーンセンター「バリクリーン」は、平成30年から稼働している今治市唯一のごみ処理施設です。ストーカ式焼却炉を2炉備えており、1日に約174トンのごみを処理することができます。

平成17年の市町村合併によって、しまなみ海道でつながる大島、伯方島、大三島のごみ処理施設を今治市に集約しました。現在、一般の集積所からのごみは、それぞれの島からパッカー車でバリクリーンへ運び込まれています。しまなみ海道は通行料が往復約3,000円かかるため、市民の負担軽減を考慮して、各島のかつてのごみ処理施設用地を、引越しごみや片付けごみなどをバリクリーンへ運ぶための受け入れ中継センターとして活用しています。

バリクリーンには「今治モデル」というユニークなコンセプトがあると伺いました。