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2021.03.24
コペンハーゲン市 ARC社 (官民連携/欧州型)

類型2 ―公共会社型―


特徴

  • ARC 社(Amager Resource Centre)は、コペンハーゲン市周辺の 5つの地方自治体(Dragor市、Frederiksberg市、Hvidovre市、Copenhagen市およびTaernby市)が出資している公共会社である。2019年1月現在、対象の地方自治体に居住している住民は約64万人であり、年間約45万トンのごみを焼却処理している。
  • 取締役会は、6名から構成されており、コペンハーゲン市から2名選出され、残りの市から1名ずつ選出される。従業員数は185名。
  • 本施設の資金調達は公共銀行から行っており、地方自治体の信用度が高い為、金利は0である。
  • アマー(Amager)に建設された廃棄物発電施設、リサイクルセンター(Recycling Centre)を10施設、地元のリサイクルステーション(Local Recycling Station)を7施設運営し、年間の売上高は、570百万デンマーククローネ(約76百万ユーロ/約90億円)。
  • Copen-hill廃棄物発電施設は、2017年に竣工・運転。屋上部分が斜面になっておりスキー場になっていること、最新鋭の排ガス処理設備を完備していることが特徴。スキー場はARC社とは別の投資会社やフランスのシャンパン会社が出資。スキー用リフトを完備。元々は人工雪を用いたスキー場が計画されていたが、グラススキー場に変更されている。
  • 総工費は533 百万ユーロ(約640億円)、処理規模840 トン/日の2系列構成。
  • 一般廃棄物と事業系一般廃棄物の両方を受け入れ、発電量135,000MWhp、蒸気供給量は1,090,000 MWhHで、それぞれ単価40~50ユーロ/MWhp(約4,800円~6,000円/MWhp)、30-40 ユーロ/ MWhH(約3,600円~4,800円)で供給されている。


ARC社のCopenhillの廃棄物発電施設の全景



ARC社へ出資する地方自治体



出典)令和元年度廃棄物処理システムにおける低炭素・省CO2対策普及促進方策検討調査及び実現可能性調査委託業務報告書