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2021.03.24
パリ市 Syctom社 (官民連携/欧州型)

類型3 ―公共会社+民間型―


特徴

  • Syctom社は、1984年にフランス政府の命令により設立された公共事業体であり、欧州最大のごみ処理事業者の一つ。現在の構成市町村はパリ市および周辺の84の地方自治体であり、域内の居住者は580万人でフランスの人口の10%に相当。
  • 管理委員会は、11の地域、85の地方自治体から選出された90名の代表から構成。ごみ処理手数料の決定、政策・予算への投票、設備投資の許可や運営方法等、全ての重要な意思決定に管理委員会の承認が必要。
  • 従業員数は約130名、委託先のプラント運転員数は約750名。
  • 域内にて、廃棄物発電施設(稼働中2か所、建設中1か所)、分別施設(6か所)、中継施設(1か所)を運営し、年間約240万トンの廃棄物を処理。
  • 施設の運転は全て公共入札の上、民間に委託(運営委託期間は、分別施設は3~5年、廃棄物発電施設は8~9年)。日々のメンテナンスは各運転会社が負担、OHや改修工事はSyctom社が負担。
  • ごみの運搬を少なくするため、廃棄物発電施設や中継基地が域内にバランス良く設置されるよう工夫(収集は地方公共団体)。
  • 2018年度の売上約475百万ユーロ(約570億円)、収益113百万ユーロ(約135億円)。2018年の施設毎の運営収支は上表の通り。
  • 2018年の発電量は130,750MWh、売電収入5.9百万ユーロ(約7億円)。売電単価0.045ユーロ/KWh(5.4円/KWh)。同年の蒸気供給量2,752,428MWh、蒸気供給収入は62.8百万ユーロ(約75億円)。



出典)令和元年度廃棄物処理システムにおける低炭素・省CO2対策普及促進方策検討調査及び実現可能性調査委託業務報告書