将来の人口減少や少子高齢化に伴い、市町村の厳しい財政状況、老朽化した廃棄物処理施設の増加、担い手不足、地域における廃棄物処理の非効率化等が懸念されており、持続可能な適正処理を確保できる体制を構築する必要性が高まっています。
個々の市町村の負担を軽減しつつ、資源・エネルギー活用を拡大してCO2削減と地域への価値創出を実現させていくためには、様々な主体がそれぞれの強みを生かした連携関係を築くことが考えられます。
「自区内処理」の原則によって築いてきた個々の市町村の適正処理確保の実績を土台としつつ、より広域的な観点から処理事業のあり方を見直し、都道府県や民間事業者からも積極的な関与を得ることによって、廃棄物処理事業を”環境・経済・社会“の統合的向上の基盤事業として貢献していくことが期待されます。
本項(2-3)では、ごみ処理の広域化・集約化を足掛かりとした将来的な廃棄物処理事業スキームのあり方について、国内及び海外の事例等を参考に整理を行い、脱炭素化と価値創出の双方達成していくための将来事業スキームのあり方を考えます。