1.説明会の概要
2.質疑応答(2021年4月22日掲載)
Q.処理施設の施設数について、ごみ処理を自治体で実施することは理解しているが、CO2の削減、維持管理費または発電量のことを考えると他国の様な大型施設の建設を考えていくべきではないか。小さな自治体や広域化では話が進まないと思う。国や県で検討を行うべきではないか。(地方自治体)
A.平成31年3月29日付けの通知「持続可能な適正処理の確保に向けたごみ処理の広域化及びごみ処理施設の集約化について」でお示ししましたように、エネルギー利活用の観点から、100t/日以上の全連続燃焼式ごみ焼却施設の設置が望ましいと考えております。また、「広域化・集約化に係る手引き」(平成2年6月)において、市町村における一般廃棄物処理の広域化・集約化の方式について、組合設立、ごみ種別処理分担等、複数の方式をお示ししていることから、これらを参考に検討していただきたいと考えております。(環境省)
Q.地方ではごみ処理施設が迷惑施設という固定概念があるため、山間部や人里離れた場所が建設候補地となり、事業所や電力の送電など連携が取れない。国の方でPRを積極的にお願いできないか。(地方自治体)
A.「廃棄物処理施設整備計画(平成30年6月閣議決定)」において、廃棄物処理施設の地域社会インフラとしての機能を一層高め、地域に新たな価値を創出する廃棄物処理施設の整備をすすめることが重要である、としており、当省としても、地域のエネルギーセンターとして活用されている事例等を積極的に紹介していきたいと考えております。(環境省)
Q.昨今、省CO2排出だけでなく、CO2回収利用が注目を集めているが、環境省として、廃棄物処理場におけるCO2回収利用についてどのように考えているか。政策目標や論点などがあれば教えてほしい。(プラントメーカ、廃棄物・リサイクル業)
A.2050年カーボンニュートラルに向けて、廃棄物焼却施設におけるCO2分離回収技術の導入を推進し、焼却施設排ガス等の活用を通した焼却処理工程の脱炭素化を図る必要があります。ただし、現時点では導入事例が少なく、今後普及を進めていくための検討を進めているところです。(環境省)
Q.中国の輸出規制に伴い、廃プラスチック類の品物の余剰から、焼却処理の各行政への受け入れは今後広がるのか。新たな処理先や処理方法を検討しているか。(一般企業)
A.令和元年5月20日付けの通知「廃プラスチック類等に係る処理の円滑化等について」において、市町村に対して、産業廃棄物に該当する廃プラスチック類の受入の検討を依頼しましたが、当省で把握している範囲では、市町村での受入実績はありません。(環境省)
Q.廃棄物エネルギー利活用方策の実務入門の中で、「ごみ発電の小売電気事業者を介した供給の場合、CO2排出量は小売電気事業者の排出係数による」とある。この場合、温対法上は小売電気事業者の基礎排出係数を用いて算定することと事実上なっているが、非化石価値証書の利用も踏まえると、小売電気事業者の個別メニューによる調整後排出係数を用いることが、より実態に則したCO2排出係数の算定方法だと思う。法または制度の見直しに関するお考えについてコメントいただきたい。(一般企業)
A.貴重なご意見を頂戴しまして、ありがとうございます。お見込みのとおり小売電気事業者の個別メニューによる調整後排出係数を用いることが、より実態に則したCO2排出係数の算定方法と思いますが、法または制度の見直しについて所管課ではないので回答は差し控えます。(環境省)
Q.5つの事例は、焼却方式のみ(全国で9割弱を占めるストーカ)だが、ガス化溶融炉についても必ずあるはず。公平公正を謳っている日本環境衛生センターの今回の研修内容について理由を回答してほしい。(地方自治体)
A.本説明会での事例紹介は、環境省の余熱利用に係る補助事業に採択された自治体を中心に、エネルギー利活用方法の特性を踏まえて構成させていただいておりますので、ご理解の程お願い申し上げます。(日本環境衛生センター)
Q.CO2回収技術はスケールメリットの大きいエネルギー分野で開発が進んでいるが、将来的には一般廃棄物処理分野においても普及する可能性はあるか。(プラントメーカ、廃棄物・リサイクル業)
A.普及するかどうかは、現時点では判断できません。少なくとも環境省の資料にも「炭素循環」というキーワードがでてきているように、その普及可能性を検討する動きは出てくると予想されます。スケールメリットやCO2削減へのインパクトという観点では、必然性がないと思われますが、下記のような観点で、取り組みが一定程度、進展すると思われます。
・大規模回収では、CO2の用途を大量に確保する必要があるが、ごみ焼却施設の規模感だと、出口戦略が比較的イメージしやすい。
・公共性が高い施設であり、社会コストを投じられる可能性が少なからずある。
一方、技術的な検証は進みつつも、実装段階に至るためには、カーボンプライシングの導入や自治体のごみ処理政策等との整合性、LCA・LCCの観点からのメリットを確保すること等さまざまな課題があることは事実です。今後、継続的な議論が必要な取り組みと考えます。(早稲田大学大学院小野田氏)
Q.清掃工場設置時は、どうしても環境影響を心配され周辺住民の方からなかなか歓迎されないことが多いと思う。佐賀市の清掃工場周辺は農家様が多く見られるが、どのように理解を得られたのか。(プラントメーカ、廃棄物・リサイクル業)
A.周辺自治会等への事業説明会(複数回)の開催(市幹部による個別訪問を含む)、地元自治会へは先進事例都市の見学・研修会(日帰り圏内)を実施し、ハウス園芸等の地域振興策の提案や検討を行いました。そうした市側の取り組みに理解を示していただき施設統合の合意を得ることができました。(佐賀市)
Q.清掃工場から小中学校や公共施設にどのように電力を供給しているのか。(プラントメーカ、廃棄物・リサイクル業)
A.発電側(清掃工場)と受電側(小中学校等)がそれぞれ同じ新電力会社と契約し、電線は電力会社のものを使用しております。(電力系統を利用した間接供給)(佐賀市)
Q.売熱単価は、ケース0より悪化しない価格として0.7円/MJと設定されている。価格設定をケース1,2,3でそれぞれ発電量が低下することに伴う売電収益減少額に相当する価格に設定する(逸失した売電収益を売熱量で除す)とすれば、収支結果は変わってくるか。(プラントメーカ、廃棄物・リサイクル業)
A.①収支結果の変化について
本件の収支計算にあたっては、スライド31の「※2収入」に記載の内容で行っております(収入:売電費・排熱売熱費・プラント賃料、支出:熱製造費・排熱購入費・熱搬送費・維持管理費)。売熱単価を変更した場合に影響するのが「排熱売熱費」と「排熱購入費」になりますが、この2つは足し合わせると±0円となりますので、結果的に収支結果は変わらないことになります。
②売熱価格設定について
0.7円/MJの単価は、売電収入の減少分を熱売却収入で賄うために必要な金額で設定しています。豊島清掃工場ではありませんが、23区内で現在売熱を行っている清掃工場がありますが、決算状況から推察する売熱単価は平均約0.4円/MJですので、市場価格と比べると安価かもしれませんが、妥当な価格設定であると考えています。(豊島区)
Q.先月、「クリーンプラザふじみにて、CO2回収しメタン/メタノール生成や農業に活用する」という新聞記事を拝見したが、具体的な技術内容や実施計画について教えていただけないか。(プラントメーカ、廃棄物・リサイクル業)
A.この度の実証実験は、クリーンプラザふじみの煙突入口排ガスを煙道途中で引き抜き、排ガス前処理装置で酸性ガスの除去等を行った後、CO2吸収塔とCO2脱離塔でCO2を分離・回収するものです。今回ふじみ衛生組合で実施する実証実験にはCO2の利用技術に関する実験は含まれておりません。(ふじみ衛生組合)
Q.主灰や飛灰をセメント資源化へとあったが、灰をセメント化するのには莫大なエネルギーが必要となると勉強した。そのあたりを各自治体の皆さんは考慮したか。また、運搬先への距離や場所についても回答いただきたい。(地方自治体)
A.東京都の25市1町(対象人口約400万人)では、廃棄物の最終処分に当たり、一部事務組合(旧:東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合、現:東京たま広域資源循環組合)を設置し、最終処分場の整備・運営を行っておりますが、最終処分場の残容量がひっ迫しており、新たな最終処分場の用地もなく整備が困難であることから、最終処分場内にエコセメント化施設を整備し、埋立ごみの90%以上を占める焼却残渣をリサイクルすることで最終処分場の延命化を図っています。以上のような経過から、焼却残渣のエコ(ふじみ衛生組合)セメント化は、処理コストは埋立処分の3倍程度かかり、環境面でも重油を多量に消費するなどデメリットもあるのですが、平成18年7月から実施しています。詳しくは、東京たま広域資源循環組合のホームページをご覧ください。https://www.tama-junkankumiai.com/(ふじみ衛生組合)
Q.災害用井戸設備について、採水した水はボイラ用水にも使用するのか。プラント用水のすべてをまかなう水量を井戸から採水できるのか。地盤沈下の影響はないのか。(地方自治体)
A.災害用井戸設備で採水した水は、ボイラ用水でも使用し、プラント用水を全て賄う形としています。本市は、市内27本の井戸からくみ上げた井戸水による水道事業(公営企業会計による)を展開しており、本クリーンセンターに整備した「災害用井戸設備」も同様な仕様としており、水質・水量は安定しており、地盤沈下の影響もありません。(武蔵野市)
Q.ガスタービンは、現在、年間を通じてどのような運転をされているか。ピークカット用のみか。(プラントメーカ、廃棄物・リサイクル業)
A.現在、ガス・コジェネレーション設備(ガスタービン発電機)の常時利用は、以下のとおりです。
①電力ピークカット運用
②近隣公共施設への蒸気供給バックアップ運用
③東電PG 電源Ⅰ´厳気象対応調整力における供出指令時の運用(武蔵野市)
Q.容量市場への参画は、廃棄物処理施設では1炉運転、2炉運転で発電出力が異なるので、応札容量の設定の仕方や実施段階でリクワイアメント未達成となる場合が生じることが懸念される。CGS、蓄電池がなければ市場参画は困難か。それともアグリゲータで集約されているためなくても問題はないか。その他参画に当たって留意された事項があればご教示いただきたい。(プラントメーカ、廃棄物・リサイクル業)
A.本市は、ごみ発電(蒸気タービン発電機)による電力は「公共施設への地産地消利用」を展開しており、容量的に確保できないため、CGS(ガスタービン発電機)と蓄電池システムを利用した「発動指令電源(DR電源)」として、容量市場に参画します。ごみ発電(蒸気タービン発電機)による「安定電源(ベース電源)」又は「発動指令電源(DR電源)」による市場参画は可能だと思います。その際にはご懸念のとおり、リクワイアメント未達成のリスクヘッジのため、「年間運転工程」や「年間整備工程」などの運用方法を抜本的に見直す必要があり、アグリゲータで集約している他施設の電源(バランシンググループ)との整合が必須となると考えます。参画にあたっては、リクワイアメントを確実に履行するため、確実な電源供出量等の選定が重要であり、事前検討、関係者との綿密な協議・情報共有などに留意する必要があると考えます。(武蔵野市)
1.環境省_国の廃棄物処理行政の動向について.pdf
2.小野田弘士_一般廃棄物処理の脱炭素・省CO2化に向けた廃棄物エネルギーの利活用に係る推進の意義等について.pdf
3.日本環境衛生センター_廃棄物エネルギー利活用計画策定指針を中心とした一般廃棄物処理の脱炭素化に向けた各種マニュアル等について.pdf
4.久慈市_地域漁業への廃棄物エネルギー供給の取り組み.pdf
5.佐賀市_佐賀市における廃棄物エネルギー等利活用の取り組み.pdf
6.豊島区_清掃工場焼却熱の利用実現可能性調査.pdf
7.ふじみ衛生組合_廃棄物エネルギーを防災拠点へ.pdf
8.武蔵野市_市街地立地の特性を活かした廃棄物エネルギーの面的利用推進.pdf
9.八代市_八代市における水産物種苗供給施設への廃棄物エネルギーの供給事例.pdf